2014年5月28日水曜日

はじめての落語





赤城神社地下の「あかぎホール」での寄席。
山本益博さんと春風亭一之輔師匠の軽妙なトーク。
落語と仏教との深い繋がり、扇子や手拭いをどう使うのか?
名人と謳われた師匠方の思い出話などなど。
とても興味深いお話をたくさん聴くことが出来ました。

中入り後に春風亭一之輔師匠による『百川』を。
志ん朝さんや圓生師匠の百川とはまた違った味わいで
言葉も まげる→質に入れる と変えて時代に合わせたり
くすぐりも現代風なエッセンスをちりばめながら
グイグイお客さんを引き込んでいく...そんなお噺でした。
たくさん学ばせて頂き、貴重な時間を過ごしました。

芯にぶれないものがあるからこそ
時代に沿ったアレンジを加えても
古典落語の原点は揺らがない。
落語だけでなくて、お菓子の世界にも共通することだなぁ...と思いながら
心地よい余韻にひたっていました。

仕事をしながら常に頭の中には
「伝統と革新」の二文字を意識しています。
まだまだ浅い知識や経験ではありますが
どんなふうに自分を表現するにしても、
まず最初は過去を学び、受け止める事からはじまるように思います。
歴史、伝統、文化に敬意を表し
先人の教えを謙虚な姿勢で学び続ける事が
自分の立ち位置をぶれないものしてくれて
革新のために戦える礎になるのでは....と思っています。
過去を繙くと自分では新しいことをしているようで
実はもっと昔にそんな事は存在していたり.....
なんてことが沢山あって、そのたびに顔が赤くなってしまいます。
過去と未来、相反するようで一体のものなのですよね。
自分もその大きな流れの一部に過ぎない。
先日、人生の先輩から
「いろんな新しいものが産まれては淘汰されて消えていく。
 新しいものを作るにしても
 今自分は伝統を作っているんだという
 気概を持って良い仕事しなくてはいけないよ」
と教えていただきました。

この学びというものには終わりは無いのでしょうが
しっかり仕事に向き合って
良いものを作り続けたいと思います。

本当はこんなに意気込まなくても
古今亭志ん生師匠がいわれてた
「世の中ついでに生きていたい」というふうに
人の心はしっかりと掴みつつ
ふわふわしているような
そんな感じを出せるようになりたいですが
道のりは遠いですね(笑)

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