2014年9月26日金曜日

フロマジュリ’14 < Fromagerie >



マスカルポーネをふんだんに使った
コクがありつつ軽い口溶けのムースに
フレーズデボアの実を入れて
イタリアンメレンゲで覆い
リュバーブのソース、赤いフルーツのジュレ
(グロゼイユ、フランボワーズ、フレーズデボア)
をのせました。

 

・Biscuits d'amande
・Mousse mascarpone
・Fraises des bois
・Rhubarb
・Sauce aux fruits rouges
・Meringue italienne







2014年9月25日木曜日

TO&DO List



最近、走り書きのTO&DOリストに追われてしまって
全く余裕がなかった。
一日の予定を書き出しても、毎日何かしら繰り越してしまう。

何かの作業をしていても、あれもやらなきゃいけない
これもやらなきゃいけないとソワソワしてしまい
本来集中しなきゃいけない作業が疎かになり、本末転倒。
改善点目標はあるのにモチベーションをそがれる。
常に不安で何も良いことがない。
 リストを破り捨てて逃げ出したくもなるが、
そんなことをしても結局自分がしんどくなるだけ(涙)
奇声を上げてみたくなったり、
しょうもないことにムカついてみたり
ずっとイライラしている。
呼吸もすごく浅い。
睡眠をとっても、疲れが取れない。
あ〜、こんなの良くないなぁと思って、
なんとか抜け出したいと思っているときに
2つの投稿に出会う。

・「長時間労働をやめるという事」    http://youtu.be/sd6OLoQW0hY

http://www.huffingtonpost.jp/2014/03/28/yoshie-komuro-wlb-womans-story_n_5046952.html

・iPhoneの充電器を寝室に持っていった時点で、あなたはもう経営者失格よ
 http://lrandcom.com/huffington_post_arianna_huffington

すべてに賛同できるわけではないが
思い当たる節がたくさんある。
特に寝ないで働くというのは僕にはあわない。
北海道勤務時は4時間寝れたら幸せで、ほぼ3時間睡眠だった。
起きていてもボーッとしていて、ミスも増える。
外部の人と会っても感受性が無くなっていて、何も刺激を感じない。
「このままでは、まわりの人に対しても失礼だ」と
感じた経緯があるから良く理解できる。
きっとこのお二方も尋常でない働き方をしてきたから
そこに至ったのではないだろうか。

少し冷静になって、俯瞰から自分を眺めてみる。

なぜ追われてるのか?
・商品構成の問題
・予想外のイレギュラーの頻発(スタッフの欠勤、来客)
・おかげさまで去年よりは少し客数が増えている。
・いちばん大きなのはマンパワーの不足

追われないためには?
・変えてはならない事と、変えられる事を確認する。
・人材の確保
・整理されたTO&DOリストを書く。きっとこれが自分の脳内だから。
 翌日の段取りを前日にしっかり把握。優先順位もしっかり決めておく
 (PC前で寝落ちしてしまうのでこれすらできなかった...)
・その時間確保のためには商品を減らす。喫茶営業も中止。パンの製造も....
・良質な睡眠を取るための工夫。
 何かに追われ、交感神経が高ぶって緊張状態にある為、疲れもとれない。
 副交感神経が優位になるような休息の取り方を実践する。
 就寝前にガムを噛む、瞑想する....

なんでもカタチから入るので
思考を整理しやすいというふれこみの
4分割された方眼のノートを購入し
整理されたTO&DOリスト、過去はどうだったかを確認できる
リマインダーに出来るようにただいま挑戦中。













ソメヤスズキ草木染めワークショップ@難波邸 〜花梨の葉を使って〜



ちょうど一週間前に、西粟倉:難波邸さんで行なわれた
ソメヤスズキさんの草木染めワークショップに参加してきました。

初めて顔を合わせる参加者の方とも
楽しくワイワイお話しできる空気を作ってくれる鈴木さん。
鍋を運んだり、媒染の液を作ったりする所作も
何気にかっこよかったなぁ〜。
作業をしながらお話をうかがうなかで
何のために草木染めをするのか、
どこに手間をかけるのか、
何に価値を見出すのか、
なんてことに話が及んで、結局仕事って
その人の生き方に繋がるんだなと思った。
僕は染め物の詳しいことは何もわからないけど
空間にも、作品にも、所作にも
端々に「好きだ」ってのが滲み出てる。

「愉しい」ってのは、きっと人に伝染るんだね。

なんてことを感じながら、
上から下までファストファッションに身を固めている自分を顧みる。
自分が着ているもの使っているものは、誰が何処でどうやって染めて
作ったものなのか、全く知らないことに不安を覚える。
このままじゃいけないな...ココからがスタートだな
と気付きを与えてもらった一日でした。
  















http://someyasuzuki.com/craftmanship



2014年9月23日火曜日

ババ・オ・ロム  < baba au rhum >





Pâte à baba
Sirop à l'orange 
Rhum 
Crème Chantilly 
Crème diplomate





発酵生地に、オレンジの香りを付けたシロップ、
香り高いラム酒をたっぷりと含ませ
カスタードクリーム、生クリームと合わせました。
飾りにのせたラム酒漬けのレーズンも
味わいのアクセントになっています。

シンプルですが、とても味わい深いお菓子です。




2014年9月22日月曜日

Crottin coco



焼成前と焼成後のクロタン・ココ。
 
卵白、グラニュー糖、ココナッツとシンプルな素材ながらも
メレンゲの砂糖をどのタイミングで加えるか?
ココナッツをローストしてから加えるか、そのまま加えるか?
生地のあわせ具合をどれくらいで止めるのか?

作り手のその時々の判断で、出来上がりは大きく変わってきます。

最初は全く売れなかったけど(笑)
今年に入って、たくさんのお客様に求めていただけるようになった
成長株のメレンゲ菓子です。
咀嚼するというより、上顎と下顎で
「シャホッ」とつぶして食べるのが美味しいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

美味しいパンと煮込みとカトラリー。



先日仕込んだ猪肉の赤ワイン煮。
クレームドカシスかプルーンの香りが気になるのか
子供たちには不評でした...ので
夏にたくさんいただいて奥さんが煮込んでくれてた
トマト煮を加えてみることに。
なんとも大成功だったようで、残さずたいらげてくれました!
というより木村さんのパンの力のおかげかな。
セーグルで皿を舐め回すようにいただきました〜。
猪肉の油、サラッとしていてとても旨いです!






2014年9月21日日曜日

シャルロット・ポワール < Charlotte aux poires >




シャルロット・ポワール < Charlotte aux poires >

瑞々しい洋梨のコンポートが入った、香り高い洋梨のムースを
サックリと焼き上げたビスキュイ・ア・ラ・キュイエールで囲みました。

ビスキュイは時間の経過とともにムースの水分を吸って
サクッと感は失われていきますが
この洋梨の香りたっぷりのジュースを吸った生地が
またなんともいえず美味しいのです。

丁寧にビスキュイを焼き、
丁寧にアングレーズを炊き、
丁寧にムラングイタリエンヌを作り
丁寧にアンビバージュを打ち
丁寧にコンポートを切りちりばめる。

どのお菓子でもそうなのでしょうが、
ごくごく基本的なことの積み重ねで
とびきり美味しいお菓子が出来上がる。

そんなことを作る度に確認させてくれる
大好きなお菓子の1つです。









吉祥寺より



パン有り遠方より来たる、亦た楽しからずや。
有麵包自遠方来、不亦楽乎









2014年9月20日土曜日

無くなってしまう切なさ。




昨日の夕飯。



最初はたくさんとれたそのボリュームに
ワクワクウキウキしてしまうのに
残りが少なくなると、とても切ない気持ちになってしまう....

お菓子も同じですよね。
好きなお店でホールのケークとか買うと
「こんなに食べて良いの?」って嬉しくなってしまうけど
食べ進めるに連れて、「あぁ、残りあと少しだ...」と
淋しさが込み上げてくる。

そんな風に思ってもらえるお菓子を作らなきゃいけないと、
残り少なくなった塩イクラを前に思うのでした。








Pain de campagne




朝のワンコの散歩も、半袖では出来なくなってきましたし
真っ暗なので懐中電灯も必要です。
秋らしい空気になってきて、カンパーニュの発酵も
少しづつ緩やかになってきました。



夏の間、もういいよ...ってくらいつらかった
石窯の輻射熱も心地良くなってきました。













2014年9月19日金曜日

浪花のモーツァルト

ほんとはね、右みたいになっちゃダメなんです。
まちがいなく怒られます。
でも急いでるとね、たまになるんです。
かぶったみたいになってしまうんです。

そんな彼のことを僕は「浪花のモーツァルト」、
もしくは「小倉さん」と呼んで愛でています。

カタチはおかしくても味はすこぶるおいしいですよ、このメロンパン。







noisette,amande,noix caramélisées


 noisette,amande,noix caramélisées


お菓子に乗せるのよりも、食べてるほうが多いかも....ってくらいおいしいです。











僕にとっての「豊かさ」



味噌仕込用に購入した大豆「さといらず」を春に植えたら、立派な枝豆になってくれた!



植えた場所は敷地の端の2畳分くらいの小さな範囲だけど
2年前に掘り起こした時は石しか出てこなくて、
振るって石を取り除いたら、大きく陥没してしまった。
草刈りしたものを積み上げて、糠や種継ぎしたあまりを
水で溶いたものをかけたりしながらなんちゃって堆肥を作り
すき込んで用意した場所。
トマトやバジルもたくさんなってくれたし、
毎年夏に枯れていたリュバーブも根付いてくれた。
茹でた豆は甘くて香りが良くってとってもおいしい!


 初めて植えた大豆でこんなに美味しいものを
食べさせてもらえるなんて。
一房ずつハサミを入れて切り離していく度に
笑みがこぼれるというか、嬉しすぎてニヤけてしまう。
収量も多くないし、いろんなものを育てる
時間も知識もないけど、出来る範囲で少しづつ。
失敗しながら、積み重ねていきたい。

パンとの出会いや、小さな庭での菜園のまねごとが
「対象の声を聞く」という自分にいちばん足らないことに
気付かせてくれている。
この積み重ねが、製菓の仕事にも
きっと厚みを持たせてくれるのだと思う。

僕が求める「豊かさ」とは、こういうことじゃないかな...と
思えるようになってきた。








2014年9月16日火曜日

北の国から’14 「銀毛」

 毎年恒例となった秋の礼文島からのお取り寄せ。

今年も立派な<銀毛>が届きました!





 オスもメスも3キロ以上ありました。


大名におろして



腹骨をすき取り



切り身にして冷凍保存。



あらは湯霜にしてヌメリと血合いをのぞき



沖合で獲れた銀毛だから、まだ筋子はねっとりとしていて柔らかい。
血管と薄皮を取り除いて、ぬるま湯で洗う 。


ザルにとって塩をすると、鮮やかな赤色に。



アラは灰汁を取りながら昆布や根菜と沸々と煮込み、
塩味だけの「三平汁」に。


出来上がった塩イクラ
今年は600gできました。


オスの白子は霜降りしてポン酢で。


鮭の皮の美味さは際立っているらしいので
見よう見まねでバーナーで炙り、焼き霜造りに。


たっぷりとご飯にのせていただきます!
 自分で作ればこその贅沢です〜。



母のおにぎりとクレープ

9月も半ば、各地で運動会が催されている様子を
友達の投稿で目にします。
運動会で思い出すのが、母が作ってくれたお弁当に入っていた
薄焼卵で包んだこのおにぎり




普段のお弁当には滅多に入ることはなくて、兄や姉の中学校の運動会に
家族みんなでいったとき位だったかな?
これが入ってると、滅多に口に出来ないから
奪い合いになったようにも思うし
かなりテンションが上がったのを覚えています。
卵焼きとおにぎりを一緒に食べれば良いじゃん...と
思われるかもしれませんが、これがまた違うんですよね。
卵の味付け具合、焼き加減で印象も大きく変わります。
母のそれは出汁巻きに近い味わいで、やさしい卵の香り。
焼き色も薄く、ご飯を咀嚼すると同じスピードでほどけていく。
母の作ってくれるこの加減が僕はいちばん好きでした。





見た目はまったく違いますが、僕の作るクレープ生地、
咀嚼する時のほどけ方、中に入れた具材との調和の取り方は
まさにこのおにぎりのイメージそのものなんです。

基本的には材料を順番に混ぜていけば、誰でも失敗することなく
クレープの生地を作ることはできます。

しかし、どんな小麦粉を使うのか?(蛋白質の量や性質、灰分の割合など)
液体と粉を混ぜるとき、どんな水分量でどのくらいの強さで何回混ぜ
どんなグルテンを作るのか?
材料の温度、油脂を混ぜ込むタイミングはいつにするのか?
クレープパンもテフロン製か鉄なのか?
という、いくつもの分かれ道があり、そこでどれを選択するかで
出来上がりは大きく違ってきます。(個人的な感覚ですが)

僕の持つおいしいクレープのイメージは
卵のやさしい香りは残しつつ、香ばしさを出すために
焼き色はしっかり目に付ける。
少しモチッとした食感も出しながら、咀嚼すると
柔らかい中味と同じように口溶ける生地...
というところを目指しています。

先日そんな思い出話を母にしたところ、
作って持ってきてくれました!
実に二十数年ぶりに食べました。
口に含むと昔食べたころの情景が
ブワァ〜と甦ってくるんですよね。
よくこんなに手間のかかるものを作ってくれてたなぁと
今更ながら感謝の気持ちで一杯です。

消えることのない幼少期の舌の記憶が
自分のクレープ作りに生きています。











今日の賄い


 干し椎茸をふんだんに使い、贅沢にとった出汁で煮た
クサカベさんの里芋。




クサカベさんにいただき、初めて調理したツルムラサキ。
マーノさんのベーコンと一緒に炒めて。





 中村くんが買ってきてくれた三尾のワカメ

サッと茹でてポン酢で。
肉厚で歯ごたえがあり、良い香りがします。


















2014年9月14日日曜日

プラリネ






好みの味わいのプラリネを作る。
キャラメル、アーモンド、ヘーゼルナッツの
とても良い香りが夜の厨房に漂います。

ブリクサーじゃなくても良いから、
高速回転のステンレスのロボが欲しいなぁ.....
9年目のマジミックスはアロンアルファで継ぎ接ぎして
ボロボロになってきました(涙)